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2017-12-08 00:00
北朝鮮からの木造船漂着
倉西 雅子
政治学者
北海道から北陸地方にかけての日本海沿岸には、北朝鮮から流れ着いた木造船が相次いで発見されております。北海道の松前小島では、避難小屋にあった家電製品等が根こそぎ盗み取られる事件も発生していますが、同事件に関しては、日本側の捜査員が白い防御服を着ての捜査となりました。
当初、木造船漂着は一般の北朝鮮漁民の遭難事件とみられていましたが、北朝鮮軍部の関与が判明したため、今日、警戒レベルを上げる段階に来ております。朝鮮半島が緊迫する状況にあっては、民間人を装ったテロリストや工作員の活動があり得るからです。加えて、過去の北朝鮮の行動からしますと、同国が、生物化学兵器を使用する可能性も高く、松前小島の事件において防御服の着用が見られたのも、既に、その危険性を認識していたとも推測されます。単なる盗難事件ではこうした重装備は必要なく、北朝鮮軍による何らかの毒性の高い物質や細菌等の散布を警戒してのことなのでしょう。敢えてレーダーに捕捉され難く、警戒感を呼ばない古びた木造船を運搬手段として使用しているとすれば、頻発する漂着事件は侮れません。
マレーシアのクアラルンプールにおける金正男氏暗殺事件では、VXガス使用による犯行の疑いが濃く、地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教も北朝鮮系組織であったとの指摘もあります。また、歴史を遡れば、1348年に、モンゴル軍がジェノバの植民市であったクルミア半島のカッファを攻略するに際し、ペストで死亡した人の遺体を城内に投げ込むという手法が採られたそうです。植物性の毒や昆虫類を利用した攻撃手段は古代ギリシャ時代から存在していましたが、人体を利用した細菌兵器は、モンゴル軍が最初の使用者であったかもしれません。
日本国政府は、北朝鮮が日本国に対して民間人を攻撃対象とした同様の作戦を展開する可能性は視野に入れておくべきできなのではないでしょうか。既に、北朝鮮は臨戦態勢に入っているのですから、その前哨戦として生物化学兵器によるテロを実行するかもしれず、戦争が正規の戦争と不正規のテロとが混在するハイブリッド化している今日、対北朝鮮に対する防衛体制は、後者をも含めた万全なものとすべきなのではないかと思うのです。
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