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2017-10-12 00:00
(連載1)教育無償化はマルクスのマニフェスト
倉西 雅子
政治学者
今般の衆議院選挙では、自民党のみならず、凡そ全ての政党が、少子高齢化対策として教育への公的投資拡大を主張しています。この分野においては、政党という政党が何れも足並みを揃えているのですが、教育無償化が、マルクスが『共産党宣言』にて主張した基本方針の一つであったことは、あまり知られてはいません。
『共産党宣言』こそ、1848年に出版された共産主義者のバイブルであり、以後、全世界の共産主義者の信奉を集めてきました。この書物には、最も“進歩”した共産主義国において実現すべき一般的な方策が、十か条からなる政策綱領として纏められています。共産主義者にとりましては、マルクス・エンゲルスから授かった新たなる“十戒”なのでしょうが、その第10項目目には、“すべての児童の公共的無償教育…”が掲げられているのです。
何故、共産主義者が教育の無償化を目指すのか、その表向きの理由は、教育の機会均等の実現と信じられています。財産の多寡にかかわらず、全ての人々に教育を受ける機会が保障されている社会を目指す方向性においては、共産主義者のみならず、多くの人々の賛意を得ることでしょう。
ところが、20世紀に出現した社会・共産主義国家の実体を見ますと、全人民の平等化が共産党員のみの特権階級化となり、財産の公有化が共産党のみによる国有財産の私物化となり、計画経済による豊かな国民生活の実現が国民の窮乏生活となり、自由な労働が国民の奴隷化となり、何れもが悉く目指す目的地と実際の到着地は正反対でした。(つづく)
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