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2017-07-19 00:00
(連載2)米韓関係について
真田 幸光
大学教員
そして、米国のトランプ大統領と韓国の文在寅大統領との初の米韓首脳会談では、米韓自由貿易協定(FTA)の再交渉など、通商問題を集中的に取り上げた模様です。トランプ大統領は、米韓関係に関して、「米韓FTAが締結されて以降、米国の貿易赤字は110億米ドル以上増えている。良いディールではない」とコメントしつつも、トランプ大統領は、「相互互恵」という言葉を繰り返し使い、米韓首脳の信頼関係を強調すると共に、「貿易障壁をなくし、韓国市場参入をより一層拡大しなければならないだろう」とコメント、具体的には自動車産業と鉄鋼産業を挙げ、自動車産業については、「韓国の企業は自動車を米国で販売している。米国の自動車関連企業も相互互恵的な原則に基づき、そうできるようにしなければならない」と強調し続けています。
そして、トランプ大統領は、トランプ大統領自身のこうした懸念を表明しつつ、「文大統領は『公正な競争の場を作る』と答えた」と述べています。トランプ大統領はまた、「韓国に対し、中国本土の鉄鋼ダンピング輸出を許可しないよう求めた。そうしなければ、米国の労働者にとって公正ではないからである。これが我々の貿易関係において非常に重要な第一歩になると考えている」とコメントしています。
トランプ大統領は首脳会談の直前の発言で、また、「今、米韓自由貿易協定(FTA)の再交渉をしている。我々は米国の労働者に非常に良い交渉を望んでいる。両国にとって公正かつ公平な協定になってほしい」ともコメントしています。そして、前述したTHAADの問題には基本的には触れておらず、「トランプ大統領としては、韓国との関係緊密化には本格的に臨もうとしている」と見られます。
そして、日本にとっては、今回の米韓首脳会談は、「米韓両国が、相対的には信頼関係の緊密化を図ろうという姿勢を見せている」と見られる一方でまた、「しかし、米韓相互に一定の不信感も存在しており、その結果として、米韓には適度な緊張感もあり、日本としては、米国に対して、更にアプローチをしていく、そして、日本の相対的な価値の高さを米国に対して示していく必要もある」と私は考えています。今後の動向をフォローしたいと思います。(おわり)
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