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2017-05-26 00:00
(連載2)皇室問題には国際的視点が必要では:イギリスとの“特別な関係”
倉西 雅子
政治学者
ガーター騎士団の一員であることは“名誉”である反面、日本国の立場からしますと、天皇が外国の君主の“家臣”の立場となりますので、国家の独立性の観点からすれば、必ずしも“名誉”とは言えない側面があります。日本国内のマスメディアでは、第二次世界大戦で敵国同士となったものの、概ね好意的に報じられていますが、対等というよりは、封建的ヒエラルキーにあっては、日本国は格下として位置付けられているとも言えます。
この“特別な関係”に起因してか、東宮のケンブリッジ留学をはじめ、皇族のメンバーがイギリスの大学に留学するという“イギリス詣で”の慣習が根付いています。比較的真面目であった東宮の性格が激変したのも、イギリスでの経験が影響したとの指摘があります。イギリスの影響を抜きにしては、日本国の伝統的天皇のあり方と今日の皇室の思考や行動との著しい乖離は語れないと思われるのです。そして、今日の皇室は、日本国の伝統から離れ、自ら、英国王室化を図っているようにも見えます。
今般の“内親王婚約近し”の一件にしても、マスコミと支援団体が騒ぐことで一昔前ではあり得ない民間人が配偶者となる点において、近年の王室・皇室の婚姻のパターンを踏襲しているようにも見えます。そしてそれが、明治以来の“特別の関係”に由来しているとなりますと、日本国政府も国民も、その流れを止めることは決して容易な事ではありません。明治以来、皇室は、国際ネットワークと緊密に結びついているからなのかもしれないのですから。保守層の期待が常に裏切られるのも、皇室のこうした国際性において説明されます。
皇室問題を国際的な視点から分析することは、未来に向けて日本国の国制を考える上で、重要な作業となりましょう。原因を突き止めれば、自ずと、対策も見えてくるからです。おそらく、皇室をも統制下に置く国際ネットワークは、様々な組織をも配下に置いているのでしょうが、皇室問題の表面化は、日本史のみならず、世界史をも抜本的に見直す転機となるのではないかと思うのです。(おわり)
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