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2017-04-27 00:00
(連載1)トランプ政権による国境調整措置
緒方 林太郎
衆議院議員(民進党)
今日(2017年4月12日)の内閣委員会の最後で、少しだけトランプ政権(というか共和党指導部)がやろうとしている「国境税・国境調整措置」を取り上げました。特定の国からの輸入に課税をする「国境税」については、さすがに米共和党も筋悪だと思ったのでしょう。今、共和党指導部が提示しているのは「国境調整措置」です。これはよく見てみると「とてつもなくどうしようもないもの」とまでは言えないような気がしています。国境税の文脈よりも、むしろ税制のあり方として捉えていく必要があります。
アメリカは昔から他国がやっている輸出に際しての付加価値税の還付に不満を持ってきました。日本の消費税は、輸出するものについては消費税を還付します。これは何故かと言うと、「付加価値税は消費される場所で課すのが適当」とする仕向け地主義を世界的に採っているからです。しかし、米国は州毎の付加価値税はありますが、国レベルでの付加価値税がありませんのでそういう還付はしません。
そうすると、例えば、第三国のマーケットで、輸出段階で消費税の還付を受けた日本車と、そうでないアメリカ車では競争力に差が出るという不満になるわけです。勿論、これに対する日本側の対応は「国レベルで付加価値税を設けて、それに仕向け地主義を採用すればいいではないか」となるわけですが、連邦政府と州との関係を根本から見直さなくてはならず、そう簡単には行きません。
そこで今回、共和党指導部が、トランプ大統領の国境税の議論を引き取る形で、法人税にこの仕向け地主義を導入するアイデアを持ち込んできたという事です。まだ、はっきりとした事は分かっていないのですけども、漏れ聞こえてくる限りにおいては、輸出する際には輸出収入を法人税の課税対象から外す、輸入する際にはその製品は米国外で発生した費用なので損金扱いせずに法人税の課税対象とする、そういう発想です。(つづく)
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