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2017-04-25 00:00
(連載2)北朝鮮による対日核攻撃の可能性
倉西 雅子
政治学者
そして第3の方法とは、核爆弾の小型化が未完成の場合における、持ち込み式の核攻撃です。爆撃機に搭載した核爆弾を投下するという方法は、日本国の制空権を握らない限り不可能ですので、爆撃機からの投下の可能性はゼロに近いと言えます。ただし、北朝鮮船舶、あるいは、中国船籍船によって日本国内に核爆弾が持ち込まれる、あるいは、既に持ち込まれている可能性については留意する必要があります。
このリスクに対しては、朝鮮総連やその関連団体の行動を監視すると共に、港湾や海上における警備を強化する必要があります。第3の方法は、複数の工作員による組織的な連携行動を要しますので、未然に防ぐことは可能です。もう一つの可能性を挙げるとすれば、日本国内の原子力発電所を狙ったテロ攻撃ですが、このリスクも、第3の方法への対処と合わせて防止することができます。
日本国政府は、北朝鮮による対日核報復の可能性があるため、軍事行動に先立ってアメリカから事前通告を受けた際には、強固に反対すべき、との意見も聞かれますが、北朝鮮の核・ミサイル開発問題については、将来に予測される甚大なるリスクと比較衡量すれば、論理的な帰結は“リスクを覚悟してでも阻止すべし”とならざるを得ません。
上述したように、北朝鮮の対日核攻撃能力はそれ程高いレベルにはありませんし、リスクを怖れていたのでは、核を以って全人類を人質に取ろうとする暴力主義国家の脅威から日本国民を、そして、人類を救うことはできないのではないかと思うのです。(おわり)
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