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2017-04-22 00:00
(連載2)内閣委員会質問(医療ビッグデータ法)
緒方 林太郎
衆議院議員(民進党)
この作業を了した上で質疑に臨みました。事前に神山洋介理事、初鹿明博議員、北神圭朗議員が質疑した後でしたので、私が用意した質疑の一部は既に出てしまいましたが、それなりに取捨選択しながら質疑をしました。上記に書いた事の確認の部分以外で言えば、この仕組みを導入する事によってお金の流れがどうなっていくのかという事を質問しています。つまり、この医療ビッグデータ法をめぐってどういうマーケットが出来るのかという事が想像できないのです。
情報の流れは医療機関等→認定事業者→利活用者であって、対価の流れはこの逆です。医療機関等から認定事業者には、匿名加工前の生データが行きます。そして、その対価は「コスト」のみという事になっています。ただ、普通に考えるとシステム整備にお金が掛かりますが、政府はそのお金は認定事業者が面倒を見る事を想定しているようでした。かつ、医療機関等からすると、「無いとは思うけど、もし情報が漏洩してしまったら…」というリスク要因を抱えます。そうすると、生データ提供に対するシステム+リスク対応という分がコストになれば、1データ毎の金額は相当に跳ね上がるのではないかという気もします。
そうすると、認定事業者の収入はすべて利活用者からの対価が原資ですから、認定事業者から利活用者への匿名加工されたビッグデータの提供で相当な金額での売買が成立しないと、認定事業者は医療機関等への対価の支払いができないんじゃないかなという気がするのです。利活用者から認定事業者に払われる対価の水準について、政府は「情報収集加工コストを基本に適度のマージンを上乗せ」と言っています。これが何なのかはよく分かりませんでした。もっと言うと、認定事業者から利活用者にビッグデータを提供(売買)する場合にオークション的な事が起きてしまうのではないかという懸念もあります。「●●製薬さん、幾ら買うって言ってます? うちはその倍出しますから、うちだけに提供してください」、公益性のある研究開発に資するようにやる仕組みですから、そんなやり取りが起こらないようにしてほしいと思います(法案修正でもその取っ掛かりとなる規定は盛り込んでありますので)。
まあ、その他質疑では色々とありましたが、質疑終局後に私が上記の修正案の趣旨説明をして、討論があり、採決(わが方は賛成)、最後に附帯決議と流れていきました。近々本会議採決もあるでしょう。自分の手掛けた修正が法律として残っていくというのはそれなりに感慨深いものがあります。
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