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2007-03-15 00:00
クアラルンプールでの「日米中3極会合」
伊藤 英成
元衆議院議員
先月初旬、私はビジネス・トリップでマレーシアのクアランプールに行った。マレーシアには懇意にしている大使がおられることを想いだし、電話した。日本国の今井正大使、米国のラ・フルアー大使、中国の程永華大使である。今井大使に米中それぞれの大使と私との関係について説明した。早速、今井大使が呼びかけて下さり、クアランプールで、私を囲む夕食会、となった。米国のデイヴィッド・シアー公使も参加して下さった。
今井大使は外務省の本省におられた頃しばしば衆議院議員会館の私の部屋に来てくださり、外交政策やら国会情勢などについて意見交換した。ラ・フルアー大使は、特に東京で政治担当筆頭公使をされていたとき、東京の大使館の彼の部屋で何度も議論し、また米政府に対する要請もした。また公使公邸に招かれ、ワシントンからの要人や学者などと朝食や夕食を共にしながら率直な意見交換をした回数も数え切れないほどである。シアー公使も東京におられた折いつも親しく議論した。程永華大使とは、日本で公使をされていたときはもちろん、それ以前もふくめ非常にしばしばお会いした。日中間に議論すること意見交換することが常に何かある、という印象であった。
クアランプールの夜は日米中の3極会合となった。話題はもちろんマレーシアの政治・経済などに留まらず、極めて多岐に亘り、気がつけば夜も更けてしまっていた。素晴らしい有意義な会合をアレンジして下さった今井大使に心から感謝している。日ごろの今井大使の活動の賜物であろうと推察している。
私は日本外交の重点をざっと言えば、米国、中国、EU、アジアそしてロシア、中近東・・・・、そしてもう一方の柱を国連と考えている。テーマ的には、平和、民主主義、経済、環境、貧困などである。日本単独でやること、二国間でやること、多国間の枠組みで推進すること、などを考える。かって北京で安全保障問題についての日中間シンポジウムが行われ、私も基調スピーチをしたことがある。そのおり私は、将来、日米中3国の首脳会談が行われることも提起した。北東アジア地域、アジア太平洋地域、グローバルな課題等々の問題について、日米中3極の調整・協議が今後ますます重要な意味を持つことになるだろう。日米中が二等辺三角形か正三角形かは別にして。
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