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2017-04-12 00:00
日本国の移民政策を推進しているのは誰?
倉西 雅子
政治学者
報道によりますと、厚生労働省は、2017年度から外国人技能実習の受け入れについて、優良な団体に限り受け入れ期間を従来の3年から5年に延ばすそうです。この他にも、政府は、国家戦略特区に限定しているとはいえ、外国人の就農を解禁する方針と報じられております。外国人専門家の就農については、将来的には地域の指導者となることを想定しているというのですから驚きです。
ゆくゆく先は、外国人実習生の滞在期間を国籍法における帰化要件を充たす5年まで延長する案もあるそうですが、一体、日本国の移民政策を推進しているのは誰なのでしょうか。日本国民の大半は、移民政策には反対しておりますので、推進者が国民ではないことだけは確かです。
そこで、政府の手法を見ておりますと、(1)省令やガイドライン等の改正といった省内手続きを用いることで、国会でのオープンな議論や立法措置を回避する、(2)複数の関連する法律を順次に改正し、これらの連鎖的効果の結果として外国人労働者や移民受け入れを拡大する、(3)民間事業者に対して受け入れを奨励し、かつ、受け入れ制度の拡充を図る、(4)政府が率先して外国人受け入れを既定路線として敷くことで、国民の抵抗感を軽減させる…など、できる限り国民に悟られないよう、“裏口”的な手法が目立ちます。言い換えますと、国民の反対を百も承知の上で、政府は、巧妙な手口で移民受け入れを秘かに推進しているのです。
イギリスのEU離脱やアメリカのトランプ大統領の当選に際しては、日本国のマスコミは移民反対の国民世論の強さに対して意外性を強調し、批判的に報じておりましたが、日本国民もまた、移民反対においては両国国民と変わりはありません。目下、マスコミは、“日本国も移民受け入れに対して正面から向き合うべき時期に来ている”、と訴えておりますが、既に結論は出ているのです。日本国政府は、海外と連携する新自由主義や共産主義勢力、あるいは、移民ビジネス事業者といった一部の人々の要望に応えるのではなく、国民の意向に沿った政策を実施すべきと思うのです。
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