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2017-04-06 00:00
(連載2)日米経済関係
緒方 林太郎
衆議院議員(民進党)
その「公正」な貿易を推進するためのツールとして、最近、時折聞こえてくるのが「スーパー301条の復活」です。スーパー301条というのは、大まかに言うと、貿易相手国の不公正な取引慣行に対して当該国と協議することを義務づけ、問題が解決しない場合の制裁について定めた条項を指します。アメリカが、ある国との貿易が不公正だと目を付けたらその国と協議を求め、アメリカの希望するような解決策が出なかったら制裁措置を打つという、国際貿易ルールを順守する意識のかけらもないようなものです。
WTOルール上は、必ずしも違法とまでは言えないという判断になっていますが、それはこれまで一度も制裁措置に至っていないからです。違法な制裁措置をネタに圧力を掛け解決を求める行為自体が私は間違っていると思いますが、その制裁が無い以上、判断しようがないという事もあるのでしょう。
ただ、かつて日本はこのスーパー301条に対して非常に厳しい姿勢を貫いてきました。日米貿易摩擦の中で、極めて毅然と戦った日本の通産省、外務省等は立派だと思います。その時の古文書をひっくり返しながら、現政権の姿勢を問ういわゆる「スーパー301条」に関する質問主意書を提出しました。
答弁書は、質問の性質上、過去の立場を再確認するものが多いのですが、ただ、スーパー301条的なアプローチに厳しい姿勢を取りたいとする政府の姿勢は見えてきました。そうあってほしいと思います。ここは経済産業省や外務省の先人がこれまで築き上げてきた、通商ルール順守の正統派の気骨を見せてほしいと思う所です。「枝葉末節だ」という批判は甘受します。ただ、こういう所の積み上げなのです。その他にも上記に書いたアンチダンピング制度の正当性はどう見たらいいのか、米共和党が言っている国境調整措置は輸出補助金なのか、それとも法人税の仕向け地原則適用に過ぎないのか、といった色々なテーマがある事は知っています。そういった通なテーマを、通な気持ちで政府とやり取りしていきながら、変な方向に日本の通商政策が流れていかないように野党の立場から厳しくチェックしていきたいと思います。(おわり)
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