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2017-03-13 00:00
(連載1)米中の狭間で動く韓国の苦悩について
真田 幸光
大学教員
少なくとも表面的には「北朝鮮を意識して」と前置きして実施されている、朝鮮半島有事を想定した恒例の「米韓合同軍事演習」が韓国全域で開始されている。最近の相次ぐ北朝鮮の核実験や弾道ミサイルの発射を受け、今年は過去最大規模で行われていると報告されている。
北朝鮮は既にこれに対して強く反発しており、実際に、北朝鮮軍総参謀部は、上述した米韓合同軍事演習が始まったことを受けて、「わが軍は超強硬対応措置で立ち向かう」とした報道官談話を発表した上で、「核戦力を中枢とした自衛国防力と先制攻撃能力の強化を図る」ことも改めて確認している。予想通りの北朝鮮の反応と言える。
しかし、今年はこうした北朝鮮の動きと共に、中国本土政府が米韓合同軍事演習を前後して、韓国を牽制しているとも見られる姿勢を強めている。その背景には、この米韓軍事演習と共に、米韓両国軍による最新鋭ミサイル防衛システム「最終段階高高度地域防衛(THAAD)」配備が粛々と進められており、これに反対する中国本土の外交姿勢があると見られており、中国本土政府は、この配備用地を提供した韓国財閥・ロッテグループにまでも猛反発しているとの見方も、韓国国内では強まっている。
こうした結果として、ロッテグループに対する不買運動も中国本土で起き、ロッテグループは苦境に立たされている。韓国の主要企業の一つであるロッテグループもこうしたことから経営が厳しくなっていると見られ、引き続き動向をフォローする必要があろう。尚、日本の朝日新聞をはじめ、一部マスコミは「中国本土の国家旅遊局が、北京市内の旅行会社に3月15日以降の韓国への団体旅行を中止するよう口頭で指示を出していたことが旅行業界関係者の話で分かった」といった主旨の報道を行っているが、これも、上述したTHAAD(サード)配備に中国本土政府が強く反発した結果であり、中国本土の韓国に対する報復の一環とも見られている。(つづく)
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