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2017-01-13 00:00
(連載2)サービス産業の生産性とおもてなし文化
緒方林太郎
衆議院議員(民進党)
「おもてなし文化」を日本は求めすぎているところはないだろうかと思います。それは言い直せば、他国であれば1人で済むサービスを1+α人配置して実現しているという事になります。αの部分が正にサービス産業の生産性の低さに直結します。そして、同じ利益を得るために外国であれば1人で済むところが済まなくなっており、それが長時間労働に繋がっているという流れになっているはずです。
経済学的に見れば、その部分は本来コストが掛かっている以上、対価を求めるべきものです。しかし、自発的にやっていただいている(ことになっている)「おもてなし」に対価を求める事は難しいでしょう。
であれば、サービス産業の生産性を上げ、長時間労働を抑えようとすると、我々日本人が諦めなくてはならないものが出て来ます。それはおもてなし文化による心地よさや便利さの内、世界標準を過度に超える部分です。その議論から逃げてはいけないでしょう。長時間労働を抑えるためには、日本の文化も幾許かの変容を迫られるという事です。
長時間労働を抑える事は喫緊の課題です。そのために必要なのはサービス産業の生産性向上だと思います。だからこそ、すべてにおいてバラ色の世界を描くのではなく、サービスを受ける側にもそれ相応の心構えが必要だと思うのです。かなり雑駁な議論ですが、どう思われますか。(おわり)
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