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2017-01-06 00:00
(連載2)国際刑事裁判所の脱退の動きと世界秩序の変化の可能性について
真田 幸光
大学教員
私にはこうした点から見ても、「第二次世界大戦後の米国、これを影から支える英国を中心とする世界秩序」は崩れつつあると見ています。更にはこうした状況に加えて、スコットランドに見られるような国家そのものの枠組みを変えるような動き、ISやアルカイダのように、とにかく、現行の世界秩序を壊そうとする勢力の動きも加わり、「世界的な混沌は更に深まるのではないか?」と危惧しております。
そして最近では、集団虐殺や人道に対する罪などに問われた個人を裁く国際刑事裁判所(ICC)からの脱退や加盟を取りやめる動きまでもが相次いでいます。この10月にはアフリカの3か国が既に脱退を表明し、11月半ばにはロシアが加盟手続きを中止しています。
このような、現行の世界秩序を支える国際機関からの「脱退ドミノ」が続けば混乱は増すでありましょうし、その先陣を切ってICCの信頼性が低下し、国際的な「法の支配」が弱まっていけば、「現行の世界秩序」は本格的に崩れ始めかねません。AP通信は、ロシア政府はICCを「一方的で非効率」と批判し、「国益」に基づき加盟を取りやめると発表しており、ICCが予備報告書で、これを、ロシアによる2014年のウクライナ南部クリミア併合を「武力紛争」と認定したことへの反発と見てはいますが、何れにしても、こうした世界的な秩序に対する不満が顕在化してくる可能性は強まっているように私には感じられてなりません。
小欲を捨て、大義を以って、世界のリーダーが良き形での、「秩序の再編」を行わないと世界は本当に混乱に陥った後、「無政府状態」にもなりかねません。今、私たち庶民がしっかりとしないと大国のリーダーの小欲によって世界は戦争にも巻き込まれてしまうかもしれないと意識しつつ、私たち庶民自身が頑張る時期であると私は考えています。(おわり)
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