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2016-12-15 00:00
(連載1)フィリピンのドゥテルテ大統領について
真田 幸光
大学教員
私たちは、普通、「将来の予測がしにくいこと」を嫌います。これをもう少し、ビジネス的な視点から、そして逆説的にコメントすれば、「多くの他人が将来を予測しにくいという中にあって、自らだけは、将来の予測が出来る状況を好む」とも言えます。そうした意味で見れば、一般的には、米国の次期大統領に選出されたトランプ氏は予測しにくい人となりましょう。そして、そのトランプ氏と類似する形で、その言動や真意が予測しにくい人の中に、フィリピンのトランプとも称される、「ドゥテルテ大統領」があげられるかと思います。
私にとってみれば、ドゥテルテ大統領は、フィリピンの国益を意識しつつ、「統制的な考え方をする人物であり、また、一方で人に統制されることは強く嫌う人物」とも映ります。一方、こうした背景には、「彼の意識の根底には弱者を守る意識が強い」ようにも思われ、これらのことを具現化する上で、「パワーバランスを上手に使い、自らの実利を意識し、相対的優位性を作りつつ、具現化していく傾向にあり、deal by deal, case by case、是々非々で、言動を行って来る人物」と思われます。
その、ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ大統領をもう一度しっかりと眺めると、彼はフィリピンの政治家であり、現在、フィリピンの第16代大統領ということになります。ドゥテルテ大統領は、ダバオ市長を7期務めたレイテ島の出身であり、父親は法律家、母は学校教師という、比較的しっかりとした、厳しい家庭に育ち幼少時にダバオに移ったとされています。即ち、決して頭の悪い人でもなく、粗暴な人でもないはずなのです。
そして、ドゥテルテ大統領の大学時代の恩師はフィリピン共産党の創設者ジョマ・シソン氏であり、そのシソン先生からは大統領選での支持も受け、また、共産党員を閣僚に起用する案を掲げるなど、共産党との協力にも積極的であります。こうしたこともあり、大統領就任後は共産党のゲリラとの間で無期限の停戦合意にも成功しています。(つづく)
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