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2016-12-08 00:00
(連載2)アメリカ大統領選挙と代表制
緒方林太郎
衆議院議員(民進党)
アメリカも、フランスも手法の違いこそあれ、国土(州、地方自治体)を代表するという役割を議会制度の中で上院に担わせているという事になります。そこでは一票の格差は問題になりません。代表しているのが人口ではないからです。
私は日本という国家を考える時に、こういう国土を代表する議員の存在というのがあってもいいのではないかと思います。美しい国土、自然、大地を代表する議員という事です。ワイオミング州は確かに人口が少ないですが、ロッキー山脈、グレートプレーンズ、イエローストーン国立公園を始めとする素晴らしい国土はアメリカ人の貴重なアイデンティティを成しているでしょう。
勿論、過疎地、農村地が人口比では過剰代表になります。私は昔から(若干の誇張を加えて)、日本人が出会うアメリカ人の大半は東海岸、西海岸、五大湖周辺出身なので、そのステレオタイプに影響されやすい、しかし、アメリカの本質はこういうディープな地域にある、政治分野においてその砦となっているのが上院であると言ってきました。上院ではそういうディープな地域が、人口に比すれば過剰代表となっているわけです。フランスでも同じです。上院は農村地域が人口に比すれば過剰代表となるので、フランスの農政が非常に既得権保持に傾きがちとよく言われます。
しかし、そういう現象をそもそも「過剰代表」と思わず、そういうものなのだ、何故なら国土を代表しているからだ、と思うように出来ないかという事です。国家の要素は国土、国民、主権とされます。その国土を代表制の中に盛り込む事は日本の国のあり方としてむしろ当然ではないかという事です。このアイデアは、生臭い話をすると我が党には全体として不利なアイデアになると思います。それは分かっています。ただ、今の衆議院、参議院は共に同じもの(人口)を代表しています。それは実は世界の憲法体制の中では決してスタンダードではありません。いずれにせよ、その辺りの理念系をはっきりさせる事はとても意味のある事だと思います。(おわり)
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