ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2016-10-15 00:00
(連載2)地方の元軍人や民兵による社会不安リスクを抱える中国
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
地方ではすでに貧富の差などへの不満から一般には報道されないデモや暴動が多く起こっていると伝えられる。特に経済低迷が顕著になったここ1~2年ではデモや暴動が頻繁に起こっているようだ。正確な抗議活動の数は分からない。数万とも数十万とも言われる。数がさらに増え、それらが元軍人など兵器のプロと結びつくようになれば、押さえ込みができなくなる可能性もある。
地方の軍組織の中にも不満分子が育つ可能性がある。民衆を取り締まるはずの軍が反旗を翻すこともある。これがクーデターだ。中国は広大なので、すべての地方を完全に制御するのは至難の業である。
中国の敵はアメリカや日本ではない。内部に潜み、育っているのだ。内部を統制するためにこそ、日本の脅威を喧伝する必要があるのだ。
私は中国の地方での不満分子は力を蓄えているように思っている。中国経済はさらに停滞するかもしれない。景気の浮き沈みは資本主義のメカニズムでは普通にあることだ。日本も景気の浮き沈みは相当に経験してきた。中国の問題は不満分子による反乱のリスクだ。日本は四半世紀にわたって不況を続けているが、武器使用もあるような暴動はない。ストライキさえほとんどない国だ。しかし中国は違う。不満はもっとストレートに出していく。元軍人や民兵の不安定な状態は社会秩序維持においては大きなリスクになりそうだ。しかも、地方では未婚の男性の数が非常に多い。一人っ子政策の副産物で男女比が大きく崩れ、地方では若い男性の数が女性の数を上回り、結婚できない男性が数多くいる。経済が停滞して職業もままならなくなれば、彼らが「守らなければならない」ものは彼ら自身しかなくなる。中国の今後を占うポイントは、地方の治安の維持だ。経済成長の時代にはかき消すことができた不満の声が各地から上がってくる可能性がある。それにどのように対応するのか。中国は非常に重要な時期に差し掛かっている。(おわり)
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
グローバル・フォーラム