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2016-07-21 00:00
バングラテロは“日本国政府のせい”は筋違い
倉西 雅子
政治学者
バングラディッシュのダッカで発生した無差別テロ事件は、7人の日本人を含む20人の命を奪う残虐な犯行でした。IS系やアルカイダ系のイスラム過激派組織との関係も取り沙汰されているため、ネット上には、日本人の犠牲は、イスラム過激派を“敵”と見なした日本国政府に責任があるとする批判も聞かれます。
批判者は、“私は日本人だ。撃たないでくれ。”と懇願したにも拘わらず、テロリストによって問答無用に殺害された事実を以って、日本人がイスラム教徒の敵となった証としています。しかしながら、この日本政府への批判は、筋違いなのではないでしょうか。何故ならば、無差別殺人を容認するテロ集団は、それがイスラム系であれ、何であれ、人類共通の敵であるからです。
しばしば、“いじめ問題”で指摘されるのは、虐める側を批判したり、虐められている人を庇うと、自分も苛められる怖れがあるため、虐めを黙認してしまう人が多いというものです。深刻な社会問題化しながら、“いじめ問題”がなかなか解消しないのは、こうした見て見ぬふりをする“事なかれ主義”にも一因があります。本来は、皆で協力して虐め側に対抗し、その行為を止めさせなければならないにも拘わらず…。“自分だけ助かれば、他者の犠牲はどうでもよい”という態度は、決して誉められたものではありません。本事件において日本国政府を批判する人々の発想の根源も、“いじめ問題”と共通する“事なかれ主義”にあります。
テロを怖れてテロ組織の要求を受け入れたり、残虐行為を見過ごすのでは、この世は、暴力と恐怖によって支配されます。日本国政府がテロリストと戦うことは、国際社会の安全を守るための責務であり、決して批判されるべきことではないと思うのです。
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