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2016-06-13 00:00
(連載1)日本の消費税問題について
真田 幸光
大学教員
伊勢志摩サミット開催直後、安倍首相は、「消費税を8%から10%に引き上げすることに関して2年半延期する。」ということを決心したとコメント、自民党内の様々な議論がある中で、一応の説得を行い、その上で、もともと消費税の引き上げには慎重な姿勢を示してきた連立与党の公明党の賛同も得て、議会の議論も経ずに、「国民に対する説明」と言う形で、事実上の、「消費税引き上げ延期」を内外に示したことはご高承の通りであります。
国際社会の混乱、欧州情勢を背景とする先進国経済破綻の顕在化リスク、為替相場を含めた国際金融市場の混乱拡大、そして日本経済の成長原動力の欠如などを背景として、景気回復の契機が見出せぬ中、「消費税引き上げを決行することによる更なる内需冷え込みを起こしかねない。」とする見解を示したことは、取り敢えず、私たち、「一般市民」の耳障りのいいコメントであったと思います。更に、そもそも、「消費税引き上げは内需を冷やしかねず、反対であった。」とする向きには、「やっと政治家も消費税引き上げのマイナス面を認識できたのであるな。」と我が意を得たりとする感覚を持った方も多かったのではないかと思います。
しかし、そうした意見や状況があるにも拘らず、これまで、与党自民党が主張してきた、「消費税引き上げ」の目的は、「不健全な日本の財政状況を少しでも改善し、国際金融市場の理解を勝ち取り、国家経済の安定的運営基盤を構築すること。」が目的であったはずです。
そうした背景を思い出せば、ただただ単純に国民の耳障りのいいようなコメントに終始するのではなく、更には、国際金融筋も意識しつつ、「消費税延期を現段階で実施することにより、内需は消費税引き上げする際よりもOO円拡大し、その結果として、税収も結局は消費税引き上げをするよりもOO円拡大する。その想定税収を以って、国家負債をOO円減少させ、国際金融市場が懸念しているような日本の国家負債の減少を徐々にではなるが具現化させていく。従って、当初予定を延期することには、論理的な根拠もあり、内外の関係者は日本政府の苦渋の決断を理解して戴きたい。」と具体的予測数値もしっかりと織り交ぜながら、きちんと説明すべきであったのではないかと私は考えています。(つづく)
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