ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2016-06-09 00:00
(連載2)「軍属」の定義
緒方林太郎
衆議院議員(民進党)
実際、NATO地位協定における軍属の定義は「雇用」のみが含まれます。今回の容疑者は米軍請負企業による雇用ですから、恐らくこのNATO地位協定では軍属に当たらないと思われます。
【NATOの地位協定】b. “civilian component” means the civilian personnel accompanying a force of a Contracting Party who are in the employ of an armed service of that Contracting Party, and who are not stateless persons, nor nationals of any State which is not a Party to the North Atlantic Treaty, nor nationals of, nor ordinarily resident in, the State in which the force is located.
日米地位協定では明確に定義が広いわけでして、NATO並みを追うのであれば協定の見直しが必要となるでしょう。ただ、政府は「運用で対応する」という答弁でした。仮に運用で対応したいという事であれば、米軍が自主的措置として「雇用」、「勤務」、「随伴」の一部、つまりは米軍の指揮下にない人を軍属の対象から外し、地位協定の保護を与えないとするという方向になるでしょう。そういう方向に向けた意気込みだけでも聞きたいと思いましたが、ここも答弁がありませんでした。米国防総省ですら「今回の容疑者は軍属に含まれるべきではなかった」、「軍属の範囲を見直したい」といった趣旨の話をしているわけですから、日本としての意思を示す観点から軍属の概念を狭める方向で問題提起したいくらいの答弁は欲しかったです。
折角、安全保障委員会で質疑の時間があったのに、地位協定の解釈について答弁は殆どありませんでした。そこまで米軍の意向を忖度する必要があるのかな、事ここに至れば、少なくとも運用改善の方向性に向けた意気込み・方向性くらいは示すべきだったのではないかなと首を傾げてしまいました。(おわり)
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
グローバル・フォーラム