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2007-02-28 00:00
連載投稿(1)「日中対話」の提起したいくつかの問題
池尾 愛子
早稲田大学教授
2月9日に、日本エネルギー経済研究所(エネ研)、長岡技術短期大学、日中エネルギー交流会の共催により、エネルギー・セミナー「中国のエネルギー需給の動向、政策課題と日中協力のあり方」が都内で開催され、発表・総括とも全て中国出身の専門家によって行なわれた。1月23-24日にグローバル・フォーラム、中国国家開発改革委員会能源研究所等の共催により開催された「日中対話:日中関係とエネルギー・環境問題」と重なる議論もあったが、同時に異なる認識も感じられた。それらを拾い上げて感想を述べてみたい。
戴彦徳氏(Dai Yande、能源研究所副所長)の「中国のエネルギー需給政策の動向---省エネを中心に」と題する発表では、1月の「日中対話」の内容が確実に伝わっていることがうかがえた。発表の冒頭で「エネルギー統計は必ず作成する」と強調されたことがまず印象に残った。そして、フロアからの質問に対する応答をつうじて、エネルギー需要の動向に対する問題認識が鮮明になってきた。「第2次産業の成長率が経済全体の指標であるGDP成長率を越えており、第2次産業には輸出向け工業部門を中心にエネルギー多消費産業が多く含まれている。そのため、海外への製品輸出が増えれば、中国でのエネルギー消費が急増して、エネルギー安全保障の問題が大きく膨らんでくる。これは中国一国にはとどまらず、海外にも及ぶ影響である。また、第2次産業が引き起こす環境汚染問題も深刻になってきているが、こちらは中国国内に廃棄物などの問題を残している。能源研究所は政府に対してこうした諸問題を解決するためには産業構造の調整が必要である、と提案している」とのことであった。(つづく)
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