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2016-03-01 00:00
(連載2)アメリカ大統領選挙は「刺激」がキーワード
児玉 克哉
社会貢献推進機構理事長
日本でも小泉旋風がありました。国民の多くは小泉首相の郵政民営化を支持したのではありません。刺客を立ててまで郵政民営化に反対する人を蹴落とし、話題を作った手法とともに、大きなメディアカバーで一気に支持を増やしたのです。小泉首相を批判する記事も多かったのも確かです。しかしこれさえ浮動票にはプラスに働きます。刺激が欲しいのですから、賛成でも反対でも構わないのです。日本では第3極が注目を集めた時期もありました。橋下氏、渡辺氏、河村氏などが自民、民主ではない新たな極をつくると新党を立ち上げました。批判もありましたが、かなりの支持を受けたことも確かです。特に橋下氏には相当な批判の声もありました。しかし橋下氏はその批判の声をむしろ支持に変えていったと言えます。
トランプ氏の現状には、非常に大きな批判の声があります。しかしそれだけメディアに取り上げられるのは、浮動票の確保においてはむしろプラス。騒がれれば騒がれるほど票につながるという状態です。サンダース氏はトランプ氏と同等に扱うのはちょっと失礼でしょうが、サンダース氏のアメリカの政治環境におけるアウトサイダー的要素が支持を集めていることは確かでしょう。ヒラリー・クリントン氏があまりに主流的な雰囲気があり、それに飽きた票が、一気にサンダース氏に流れていると思っています。サンダース票というよりは、ヒラリーを否定したい票といってもいいかもしれません。
さあ、これからの展開の予想です。アメリカの選挙戦はかなりの長丁場。私は「刺激」はいずれかの時にマンネリ化を起こし、支持を失っていくと思っています。ずっと刺激的であり続けるのは至難の業。おそらくもう少しで収まるのではないかと思っています。結局は、共和党はルビオ氏とクルーズ氏の一騎打ちとなり、民主党はクリントン氏が途中から完全に振り切る展開になると思っています。共和党ではブッシュ氏の脱落などがルビオ氏に有利に働き、結局はルビオ氏が制する展開となると予想しています。クリントン氏とルビオ氏の一騎打ちとなるなら、おそらくルビオ氏が新鮮さもあり、大統領選挙を制すると予想しています。クリントン氏にはアメリカの浮動票層が期待する「刺激」と「新鮮さ」がないのです。
この予想があたるかどうかは、3月1日のスーパーチューズデーでもかなりの部分、明らかになりそうです。どのような結果になるのか、注目しています。(おわり)
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