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2016-02-05 00:00
米国の逆襲
真田 幸光
大学教員
「良いか悪いか?」「正しいか、正しくないか?」は別にして、現行の国際社会は、実際には、「覇権」を意識して、権力者、強大国が、蠢きあっているように思います。ここでは、また、「強者の論理」が通り易く、強者の立場からすれば、「言った者勝ち、やった者勝ち」的な動きがまかり通る世界となっており、私は釈然としない思いでこれを見ていますが、どうも、こうした傾向は更に強まる可能性すらあると私は見ています。
そして、そうした、「覇権の復活」を意識して動き始めている国が、「米国」であり、米国の覇権を復活させると言って、米国の新たなリーダーになりたいと名乗りを上げている人の一人に、「トランプ氏」がいます。
現行の世界秩序は、中国の台頭によるパワーバランスの変化の様相、国家の枠組が崩れるかもしれないと言う変化の様相、そして、過激派のテロ行為などによる変化の様相、と言った視点から、大きく崩れていく可能性を示し始めていると思われますが、米国は、過激派のテロ行為対策に加えて、「中国本土に対する政治、軍事、外交、そして経済面での圧力を加えつつ、中国本土の覇権拡大がこれ以上進展することを牽制し始めていると思われ、例えば、中国本土寄りの姿勢を示しつつある韓国や台湾に釘を指しつつ、日韓関係改善にも水面下でコミット、米韓、米台軍事関係の再強化にも着手し始めて来ている。そして、日韓通貨スワップの再締結を日韓双方に促しつつ、日米韓連携再強化を図り、今一度、中国本土封じ込めの一手を打ち始めて来ている。」とも思われるのであります。
私は、そうした視点から見たとき、「今年は米国が逆襲に出る年」であり、国民がその動きに大いに乗ると、やや過激な姿勢を示しているとも言える、「トランプ氏」の次期大統領就任の可能性が高まるかもしれないとも見ています。米国の覇権復活を日本は喜ぶべきか、はたまた、もしも、「トランプ氏が率いる形で米国の覇権復活」となった場合に、日本は喜ぶべきか、その判断、評価は難しいです。引き続き動向をチェックしたいと思います。
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