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2016-01-06 00:00
(連載1)軽減税率の利権化
緒方林太郎
衆議院議員(民主党)
軽減税率については色々な論点がありますが、あまり議論されないものとして「将来の拡大・利権化」ということはとても大きいと思っています。
軽減税率の先輩であるフランスを見ているとよく分かります。あの国では、概ね次のように税率が決まっています。まず、本土で言うと、税率は20%、軽減税率として10%、5.5%、超軽減税率として2.1%があります。それに加えて、コルシカ用、海外領土用と別途の税率が定められていることもお分かり頂けると思います。ただ、実際には色々と複雑でして、例えば、キャビア、フォワグラ、トリュフの三大珍味の内、キャビアだけが普通税率で後の2つは軽減税率です。理由は「国産品保護」です。
最近だけでも、フランスでは「家屋のエネルギー効率改善」について税率の変更がありました。説明すると長いのですが、法改正前の7%(軽減税率の内、高い方。法改正時に10%となった)→5.5%(軽減税率の内、低い方)となりました。この経緯は2013年9月24日の投稿「軽減税率の難しさ」に書きました。当初は「熱の遮断(isolation)」といったものを念頭に置いていたのですが、対象自体も「効率的な暖房設置」みたいなものまでが含まれ、政治的にかなり拡大しています。
その他、近年ですと芸術品の輸入、スポーツイベントへの入場料といったようなものが軽減税率になっています。フランスでは頻繁にこの手の改正が行われているので、なかなか全体像を把握するのが難しいです。(つづく)
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