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2015-11-17 00:00
(連載2)豚肉の関税の変化:TPPとの関係で
緒方林太郎
衆議院議員(民主党)
よくよく考えてみたら、コンビネーション輸入が出来ないのであれば、すべての輸入豚肉は国内市場でキロ546.53円以下で取引されることはありません。しかし、実勢ではそれを遥かに下回る金額で取引されています。コンビネーション輸入には、差額関税という制度をかいくぐるための効果があるのです。
実際、貿易統計を見てみたら、豚肉輸入の大半は輸入価格524円の前後で行われています。一番関税が掛からないところだからです(豚肉輸入による関税収入は、その輸入量に比してとても少ないのです。)。ただ、繰り返しになりますが、その中身はどういうものがどう組み合わさって(コンビネーション輸入)、その価格になっているのかは資料だけからは完全なブラックボックスなのです。
さて、今回のTPPの結果、与党議員は「これからもコンビネーション輸入が行われるから、関税削減で安い豚肉が大量流入してくるような大きな影響は出ない。」と言っているようです。本当にそうなのかを考えてみたいと思います。以下の数字はあくまでも理解を深めるための便宜的なものです。
仮に現行の制度で、輸入価格(部分肉ベース)がキロ324円の低価格帯と、724円の高価格帯の豚肉を半々でコンビネーション輸入しているとしましょう。輸入価格は524円になり、ここで一番関税が安くなります(従量税でキロ22.53円、従価税で4.3%)。これをバラバラにして、キロ324円の低価格帯の豚肉単体で輸入するとキロ当たり222.53円の関税が取られ、高価格帯では4.3%の関税が掛かるので、関税を節約するためにコンビネーション輸入のインセンティブが大いに働きます。(つづく)
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