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2015-11-12 00:00
中国本土経済見通しと日本について
真田 幸光
大学教員
中国本土経済の成長鈍化は、「世界経済の成長鈍化を齎す」といった形で受け止められており、これを逆手にとって、中国本土は、世界に対して、「中国本土経済の順調な成長を出来る限りサポートせよ」との脅迫めいた動きを示しているとも思われます。そして、表面的な動きを見れば、最近、「イギリスはもとより、フランスやドイツも中国本土に擦り寄り、共に経済成長を実現させていこうと言わんばかりの対中政策姿勢を示している」とも見られます。
こうした中、中国本土の執権政党である「中国共産党」が発表した、2016年から始まる「第13次5カ年計画」に於いては、「中国本土の経済成長率目標を現在の年平均7%から6.5%へと引き下げる」との考え方を打ち出しました。これに対しては、例えば、日本国内の専門家からも、「日本の輸出が鈍化する」などといった懸念の声が既に出ています。
そして、その中国本土経済の成長を取り込めるようにとでも見られるかのように、「大量生産大量販売型のマスビジネスのモデルに嵌っている日本の大企業経営者は中国本土を訪問し、中国本土側に媚を売りにきたのではないか」と中国本土側の一部から馬鹿にされるような行動を示しました。もちろん、日中関係が真に改善し、日中が対等なる関係の下、競争と協調ができるようになることを私も期待していますが、昨今の、「言った者勝ち、やった者勝ち的動きを示す中国本土」にそうしたことを期待できるのか、正直を申し上げて、私は疑問と不安を感じてしまいます。
だからこそ、ここでは思い切って、考え方を切り替え、輸出の更なる多角化をここではしっかりと果たすべきであり、大量生産大量販売型ビジネス群は中国本土からインドやメキシコなどの新興国を目指したビシネス展開を模索、一方、少量・変量、多品種、高品質型のビジネス群は量は追わず、高利益率を求めて、スイス、ドイツ、イタリア、フランス、米国などの欧米やイスラエル、シンガポールといった国を求めて動くべきであると私は考えています。あまりにも、中国本土を頼りにし過ぎると、中国本土に足元を見られる、日本はそうした事態を絶対に回避しなくてはならないのであります。知恵と決断力で日本という国の行く末をしっかりと模索すべき時なのではないでしょうか。
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