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2015-11-08 00:00
(連載2)中英関係について
真田 幸光
大学教員
こうした状況下にあって、中国本土の習近平国家主席は今般、4日間、英国を国賓として訪問しましたが、今回は、エリザベス女王との対等な関係を内外に示し、中国人民の英国に対する劣等感は大いに取り払うことが出来たと私は見ています。
そして、今回のキャメロン首相ら政財界人との会談などを通じて、経済分野を中心に英中関係の緊密化を図りつつ、英国王室との関係も十分に、対等かつ緊密化されたと言えましょう。
そして、英中両政府によると、今回の訪問では、英国内の原子力発電所や高速鉄道の建設で英中の協力が更に進展する可能性があり、また、中国本土政府が中国本土と香港以外で初めて、英国で3年もの人民元建て国債を発行する計画もあります。中国本土に押しまくられた英国と英国王室の姿が露呈したとも言えましょう。
しかし、こうした一方、中国本土の南シナ海に於ける海洋進出や人権問題などよりも、実利を最優先するかに見えるキャメロン政権の姿勢には、英国の国益を損なうとの批判もあり、中国本土への過度な接近が、最大の同盟国・米国との関係を損なうとの懸念も出ています。英国や米国が中国本土とどのような付き合い方をしていくのか、日本としてもその状況をしっかりとフォローしていく必要があると思います。(おわり)
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