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2015-11-06 00:00
(連載2)通常国会召集日について
緒方林太郎
衆議院議員(民主党)
そして、6/1までに国会を閉じようとすると、150日の会期ですので召集日が1/4になるということになります。かつ、ここがとても大きいのですが、1/4開催、6/1閉会を確定を前提として、6/1解散で総選挙が出来るのは、解散後40日以内選挙ですから7/10以外にはありません。逆に解散を5/31にしてしまうと、衆議院で7/10に選挙をすることは出来ませんから(解散後41日後になってしまう)、7/3以前にやらなくてはなりません。その場合、参議院の公示日が6/16となり、18歳選挙権の施行日前になってしまいます。その結果、同日選挙で18歳の方は衆議院選挙には投票できて、参議院選挙には投票できないということになります。
そういうことを考えると、1/4に召集してしまえば、同日が可能なのは6/1解散、7/10投開票日の1パターンしかないのです。また、6/1で国会を閉じるという事は、予算審議を3月末までやることを考えると、TPP審議のための時間を取ることが難しくなります。衆議院だけでも1か月では終わらない案件です。結果として、TPP審議は来年の通常国会ではなく、参議院選挙後の臨時国会とする可能性が最近噂されているのはこういう理由もあります。
最近、1/4召集説が出ていること、TPPを通常国会でやらない説が出てきていること、衆参同日の可能性はすべて密接に関連しています。与党は、通常国会でしっかり審議したいということを考えているわけではありません。むしろ、逆です。
多分、現時点で与党が考えているのは、(1)国会は1/4召集、6/1閉会としない限り、現時点で参議院選挙の日程に自由度が無くなるので、1/4召集にしたい。(2)その場合、参議院選挙は、18歳選挙権を実施することを前提にすれば、6/23公示、7/10投開票の可能性が大だが、次週、次々週にすることが出来るフリーハンドあり。(3)このケースで、衆参同日が可能なのは、6/1国会閉会日の解散、6/23参議院公示、6/28衆議院公示、7/10投開票以外にはない。(4)結果として、TPPは通常国会ではやらない、ということでしょう。同日選に向けた解散の可能性を含め、色々なフリーハンドを確保したいということです。公職選挙法も駆使してみると、色々な可能性の見えてくる法律だなと改めて感じます。(おわり)
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