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2015-09-30 00:00
(連載2)安保国会をふりかえって
芹沢 健
会社員
「民主主義・立憲主義に反する」という理由だが、これも単に政策論からは有効な反論ができないが、他方、少しでも理にかなった反論が必要との考え故にだされたものであろう。特に、「立憲主義に反する」との理由は、憲法学者の後押しもあり、この度の安保法案最大の障壁となった感がある。法律論のように白黒つけられないのが、政治・安全保障問題の難しいところであり、それ故、国民もマスコミも議論のわかりやすい法律論に逃げてしまったのではないだろうか。
とりわけ、マスコミの報道姿勢にも問題があったように思われる。テレビでは、安保法案に関する特集で、国会審議やデモを取り上げ、反対一辺倒のキャンペーンをした後に、まるで天気予報でも伝えるかのように、「中国船が尖閣に何日連続で侵入した」「IS支配地域に空爆が実施された」などのニュースを坦々と伝えている。これらの世界情勢に関するニュースは、安保法案の特集の一部、それもコアの部分となるニュースであるにも拘らず、である。
多くの視聴者は、現実に起こっている中国船の領海侵犯という脅威と安保法案のリンケージを理解せずに、マスコミが煽る「徴兵制への道」などといった全く筋違いな議論に流されてしまい、「なんとなく反対」となってしまっているのではないか。
こうして振り返ると、60年安保といい、2015年安保といい、安保政策をめぐる政府と反対派の狂騒曲には、誠に終わりがなく、そう遠くない将来、憲法改正というステージで、我が国は、遠からず同じ旋律を聞くに違いあるまい。その度に、少しでも我々国民はその安全保障観も前進させ、賢明かつ時宜適切な安保政策を志向し、その旋律が決して日本の葬送曲(レクイエム)となることのないようにしなければならないのではないか。(おわり)
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