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2015-09-25 00:00
中国の軍事パレードは対米交渉目的か?
倉西 雅子
政治学者
先日、国賓としてアメリカを訪問した中国の習近平主席は、25日にはオバマ大統領との米中首脳会談に臨む予定とのことです。南シナ海での埋め立てやサイバー・セキュリティー問題など、米中間には問題が山積しておりますが、何れも容易に妥協できない問題ばかりです。
両国間の合意が困難な理由は、アメリカが安易に中国の行動を追認した場合、国際社会における法秩序、並びに、アメリカの安全が著しく損なわれかねないからです。南シナ海における中国による軍事基地建設と事実上の領海化を既成事実として認めますと、海洋法秩序が完全に無視されることを意味しますし、サイバー・セキュリティーに関しても、国家の安全に直接に関わる重大問題であり、妥協の余地はないはずです。中国も、対米交渉に見込みがないことは分かっているはずです。そして、この困難さを良く理解しているからこそ、9月3日の対日戦勝70周年において、時代遅れと揶揄されながらも、派手な軍事パレードを敢行したのではないかと推測されるのです。
軍事パレードでは、移動式大陸弾道弾ミサイルである「DF(東風)5B」や”空母キラー”と称される「東風21D」なども公開され、アメリカに対して核攻撃ができる能力を誇示しています。また同時期に、中国艦隊はアラスカ沖に姿を現しているのです。この軍事パレード、単なる”戦勝記念”とは考えられず、訪米日程に合わせた軍事的威嚇のためのデモンストレーションであったのではないでしょうか。
安保法制に反対する人々は、”外交”や”話し合い”による解決を唯一の手段と見なしておりますが、現実には、中国のように軍事力をバックに交渉を自国有利に導こうと目論む国は存在しています。中国が戦勝軍事パレードという名目で”武力による威嚇”を試みたのであるならば、なおのことアメリカは、中国に譲歩してはならないのではないかと思うのです。悪しき前例とならないために。
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