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2015-09-15 00:00
(連載2)外務委員会での条約審議について
緒方林太郎
衆議院議員(民主党)
後半はカザフスタン投資協定が掛かっていることから、同国について聞きました。ナザルバーエフ大統領はソ連崩壊後に大統領に着任して、24年間ずっと大統領です。類似のケースとして、タジキスタンのラフモン大統領、ウズベキスタンのカリモフ大統領、ベラルーシのルカシェンコ大統領辺りです。しかも、あの国には初代大統領法という法律がありまして、憲法上は大統領の任期は2期ですが、初代大統領の身はその任期制限を取っ払うという内容です。しかも、最近の大統領選挙では97%を超える得票率で再選しています。そういう長期政権と大統領選挙での圧倒的勝利の状態というのは、実は国のガバナンスが低下する傾向にあることを示しているのではないかという事を聞きました。これもあまり答弁がありませんでした。
では、外務省資料によくあるガバナンスというのは何を指しているのか、ということを聞きました。これも「一義的に言えない」といった答弁でした。グッド・ガバナンスは大事だと言いつつ、その中に何が含まれているかは明示しないというのは違和感があります。政治的多元性みたいなものは含まれるかという質問ですら、答弁ははっきりしませんでした。もうちょっと定義した方がいいと思うのですけどね。
最後にアフリカのケースを少し出してみました。タンザニアのジャカヤ・キクウェテ大統領は2期10年で退任します。前任のベンジャミン・ムカパ大統領も同様でした。あの国は相当にアフリカでも安定的な勢力として位置づけられるでしょう。逆にお隣のブルンジでは、最近、ピエール・クルンジザ大統領が憲法改正で3期目を目指すことに対してクーデター騒ぎがありましたし、西アフリカではブルキナ・ファソのブレーズ・コンパオレ大統領は憲法改正による任期延長を行おうとして放逐されています。やっぱりこういう憲法改正で任期延長を志向するのは、宜しくないのではないかなと問いましたけど、これも答弁はありませんでした。
今回は理念的な話が多かったですね。国会最終盤でありますので、普段なかなか聞くことが難しいアカデミックな視点も取り入れながらやってみました。(おわり)
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