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2015-06-25 00:00
日本の若者たちを誘う“お気軽反戦デモ”の罠
倉西 雅子
政治学者
一部メディアでは、安保法案の国会審議を機に、政治に無関心であった日本の若者たちが“反戦デモ”に参加するようになったと報じております。この反戦デモ、あまりに無責任でお気軽なのですが、得てして、こうした軽さにこそ罠が潜んでいるものです。
京都市内での学生デモの写真では、“SEALDS KANSAI”や“WAR IS OVER”といった英字のプラカードが目につき、ラップ・ミュージックに乗って、お祭り気分で行進していたそうです。英字を用いたのは、全共闘時代のような日本語による戦闘的なプラカードでは、今どきの若者たちでは遠ざかると考えたからでしょう。そして、この演出は、デモの“主催者”が、ターゲットを“遊び優先”の自己中心的な若者層に絞っていることを伺わせます。札幌でも、19歳のフリーターの女性がデモを企画したことが話題となっております。ここでも、“戦争は怖い。イヤだ。許せない。むかつく…”“戦争が始まったら自由が奪われる。バカな政治家たちに自由で楽しいあたし達の暮らしを奪われてたまるか!”と訴えております。
好んで戦争をする人はなく、国民の多くも戦争回避を望んでいることは言うまでもないことです。その一方で、否が応でも、戦争をせざるを得ない場合があることも、多くの日本人は理解しております。それは、他国から自国が侵略を受けた場合や、国際平和が脅威に晒された時などです。今般、領土拡張を標榜している中国に敗北した場合、国家の自由も国民の自由も、そして、平穏な暮らしも失われることでしょう。決して失ってはならないものを守り貫くために、武器を手に戦わなければならないこともあるのです。常識的に考えれば、直ぐに思い至ることなのですが、“お気軽反戦デモ”に同調する一般の若者が出現するとなりますと、既に、その背後の“主催者”の罠にはまったことになります。
おそらく、日本の若者たちのデモは一般の学生による自発的なものではなく、背後に、共産党をはじめとした左翼勢力が蠢いていることでしょう。マスコミと連携することで一般の若者たちを誘い込んでいるのであり、マスコミの好意的な反応こそ、要注意です。若者たちは、“後の祭り”とならないように、賢く、この“お気軽反戦デモ”の罠を見抜くべきではないかと思うのです。
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