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2015-05-26 00:00
(連載1)上海株はバブル同然
田村 秀男
ジャーナリスト
上海株価は昨年秋から急激な勢いで上昇を続けているが、バブルも同然で危なっかしい。世界の株式市場は日経平均を含め、堅調な米国景気の回復と米国株に牽引されているのだが、「上海株」が最大の不安要因だ。
中国の政策金利と上海株価の動向で、金利を下げるたびに上海株価は上昇気流に乗っている。5月初旬には息切れしかけたが、中国人民銀行が11日に昨年11月以来3度目の利下げに踏み切ると息を吹き返した。預金金利が下がると、個人投資家などの資金が預金から株式へとシフトするとの思惑が生まれるのだが、中国の場合はそれにとどまらない。利下げは党中央が株価を引き上げる強い意図のシグナルである。
公務員や国有企業幹部を退職して、株式投資に専念する党員が最近増えている。背景には、習近平国家主席による不正蓄財取り締まりや綱紀粛正を受けて、収賄や公金横領ができなくなったうえに、豪華な接待などの役得も享受できなくなった。そこで株で大もうけしたほうが得策というわけである。もちろん、党官僚たちは党中央の株価引き上げ情報をいち早くつかんでおり、にわか専業投資家に転身した。
日米欧など通常の市場経済国家で、利下げの本来の目的は景気てこ入れのためである。消費や設備投資を刺激すると同時に通貨安効果で輸出の回復も期待できる。株価上昇はあくまでも副産物に過ぎない。(つづく)
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