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2014-12-25 00:00
(連載2)急落する新聞の信頼度
中村 仁
元全国紙記者
新聞の自壊作用としては、最近、朝日新聞の慰安婦、原発報道で、大規模な捏造・誤報事件が発覚し、新聞離れを加速したと思います。他の新聞はどうでしょうか。政治権力の中枢に寄り添う傾向を強め、権力に対する健全な批判精神の衰えを感じさせている全国紙もあります。素朴な反戦、反原発路線を走り、読者からあきられている新聞もあります。
大きな災害、事件、事故報道はテレビにかなわないのに、翌日の新聞を広げると、賞味期限が切れたような古ぼけた記事がまあ、たくさん、でかでかと載っています。テレビやネットの後追いでなく、文字情報の価値、意味を踏まえた記事を書き、存在感をなぜ示さないのでしょうかね。
政治ニュースは新聞のもっとも強い分野のはずです。独自取材で独自のニュースがたくさんとれ、他のメディアに比べて優位に立てるはずです。実態はどうでしょうか。政界・政党と政治部が一体化してしまう傾向が強まり、永田町(政界)の業界紙化しているとの酷評が増しています。一種の複合体(政政複合体)になってしまうと、客観的、中立的、批判的な記事は生まれません。
まだまだ紙の新聞には、存在価値があります。その日、世界で、日本で何が起き、どんなことが背景にあり、どのような問題が潜んでいるのかを一読して知るには、紙の新聞が便利です。ネットのように何度も何度もクリックする必要はなく、テレビのようにCMの際に目をつむっている必要があるのと、新聞は違います。新聞には一覧性はあるし、さまざまな出来事を選別し、編集してくれています。こうした一覧性、編集機能という特技を生かしながら、批判的精神で解説、分析、提言する記事を大幅に増やすべきです。テレビ、通信社、ネットと競うような記事、政界の業界紙のような記事はまったく不要です。(おわり)
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