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2014-12-05 00:00
(連載1)有権者の本音が見えない
尾形 宣夫
ジャーナリスト
世の中は「総選挙モード」と言いたいところだが、どうも「モード」などと言えるような街の雰囲気ではない。候補者たちは必死の形相で道行く人たちに訴えるが、反応が小さい。有権者たちが冷めているのか、あるいは演説する候補者に関心がないのか分からないが、いずれにしても2年前の前回の総選挙のような聴衆の盛り上がりがない。なぜだろう。やはり、今度の選挙は何のための解散だったのか、国民はいまだに分からないままだから、なのではないか。
4日の新聞各紙の紙面は総選挙の序盤の情勢を探った世論調査が載っている。共通しているのは、自民単独で「300議席超の勢い」(読売、産経、共同)「300議席をうかがう」(朝日、日経)「共産、倍増の勢い」(各紙)と、自民、共産両党の滑り出しの良さを紹介しているが、他の野党は苦戦しているという。民主党は議席を増やしそうだが勢いに欠け、第3極の中心となりそうな「維新」も苦戦を強いられ、その他野党についても議席減の予想だ。
まだ公示されたばかりの段階での調査だから、このままの流れで投開票を迎えるとは思えないが、特徴的なのは、「無党派層」が自民に向かいだしているとの分析だ。これも、各紙の共通点である。これも謎が多い。無党派層が雪崩を打てば、結果は見えている。有権者の4割を超える無党派層が選挙結果を左右するのは、国政、地方選問わず常識だ。だから各党とも無党派層が注目しそうな公約を、さも明日にでもできそうなことを言う。今度の総選挙で言えば、有権者が「豊かな生活・暮らし」への期待を取るのか、あるいは「国民生活の格差拡大」を実感して政権に一矢を報いるのかの競い合いだ。
自民党は安倍首相が先頭に立って「この道しかない」とアベノミクスの〝成果〟を挙げて、この成果が地方全体に届くようさらに馬力を懸けるという。だから万全の「地方創生策」を準備するというのだが、具体策はこれから検討するものばかり。東京都心の超高層ビル街、目白押しの建設計画を聞くと、2020年の東京オリンピックに向けて東京1極集中はさらに加速する勢いだ。どこに、地方創生の飛び入る隙があるのか分からない。対する野党はアベノミクスが国民生活の格差を拡大していると批判するが、ではどんな手を打ってくれるのか、国民の気を引くような中身はない。超巨大化する東京を知らないはずはないのに。(つづく)
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