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2014-11-20 00:00
(連載2)「あの人は止められない」解散か
中村 仁
元全国紙記者
安倍首相に同情の余地はあります。14年4月の消費税8%から9ヶ月で次の増税(15年10月に10%)を今、決めろというのは酷でしょう。そういう期間設定をした民自公の3党合意が無理がありました。次の引き上げまで少なくとも2年の間隔をあけるのが賢明です。実際に景気が腰折れする気配もあり、消費増税を先送りするという首相の選択は理解できます。
どうにも理解できないのは、消費増税の先送りと解散をセットにしたことです。野党も増税先送りに転向し、先送りの消費税法案はほぼ全党一致で成立します。なにも「信を問う」ということをしなくて済むのです。「あと4年の長期政権」樹立のために、有権者が喜びそうな増税先送りを挨拶代わりの土産にしたと思われるのです。
「あと4年の長期政権」でよい業績を残してくれれば、日本のためになります。昨夜の記者会見では「経済成長以外にも重要政策がある。原発政策、安全保障政策についても、党の公約にきっちりと書き込み、選挙戦に臨む」といいました。解散・総選挙で「信を問う」なら、国民の反対が過半数に達するこれらの問題こそ最大の争点にすべきなのです。それなのに、首相会見では、申し訳程度にしか扱われていません。
勝敗ラインは「過半数以上」と、こちらは控えめです。今、自公で定数の3分の2以上、326議席がかなり減るリスクがあります。新定数での過半数は238議席です。過半数を割ることはないでしょう。そこで、議席を減らしても「信任を得られた」と解釈してしまえば、原発再稼動や安全保障法制の整備に進む付託を受けたことになるというのでしょうか。現在の圧倒的多数のほうが、有権者や国会を説得しやすいはずなのにね。ひょっとすると、安倍首相には、「自民党がまた圧勝する」とのひらめきがあるのかもしれません。そうとしか考えようがありません。(おわり)
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