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2006-12-27 00:00
イラク復興支援の国際的枠組みづくりの重要性
村田 晃嗣
同志社大学法学部教授
米中間選挙の敗北を受けて、ブッシュ政権は一層内向きにならざるをえない。外交問題といえば、イラク一色の観がある。案の定、再会された六者協議も成果を挙げなかった。イラク問題については、すでにベーカー元国務長官らが「イラク研究グループ」の報告書を提出している。イランやシリアとの外交交渉を模索するその内容は、必ずしも実効性の高いものではない。だが、そこで提案されているイラク復興支援のための国際的な枠組みづくりは重要である。
北朝鮮問題を含む東アジアの平和と安全の問題にアメリカの関与と関心を維持するためにも、日本は積極的にこの枠組みづくりに貢献する必要がある。北朝鮮問題にもイラク問題にも即効薬はないし、日本にできることは限られている。だが、だからこそ、こうした間接的な外交アプローチが重要なのである。特に、2007年7月にはイラク人道復興支援特別措置法が、11月にはテロ対策特別措置法が、それぞれ失効する。長期的なビジョンに立った安倍内閣の外交努力に期待したい。
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