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2014-10-31 00:00
(連載1)北朝鮮は拉致被害者を戻す気があるのか
中村 仁
元全国紙記者
北朝鮮による日本人拉致被害者らの再調査をめぐり、日朝の協議が平壌で二日間、行われ、日本側は「迅速な調査をし、報告を」と迫りました。次第にはっきりしてきたのは、北には拉致被害者を日本に戻す気があるのか疑念を持たざるを得ないということです。ひどい国です。北の政治体制が変わらない限り、本当の進展はないかもしれません。
北朝鮮という独裁国家、秘密国家との交渉ですから、彼らは何を考えているのか、日本に本当のところ何を伝えたのかは闇のなかです。日本との関係では、拉致問題は最大のカードで、核とミサイルのカードと同じように、カードを全部切ってしまったら外交の武器はなくなります。これが彼らの戦術の基本であると思います。しびれを切らさず、北の体制の転換を待つことです。圧力をかけるほど、こちらにあせりがあると思わせることになりかねないから始末に困るのです。
この国を見る場合、彼らのいう言葉を正反対の方向から考えたほうがよさそうですね。拉致問題について期待感を抱かせた「夏の終わりか秋の初めに最初の報告を行う」は、「夏の終わりか秋の初めには、行わない」という意味だったのでしょう。「北朝鮮を圧力でここまで追い詰めた」という甘い解釈が当時よく聞かれました。真相はそうではなく、「追い詰められたように見せかける」ではなかったのでしょうか。
北朝鮮は調査の現状について「まだ初期段階、準備段階にある」との認識を日本に伝えました。その意味は「初期ですらない」、なのではないでしょうか。拉致された日本人被害者の状況はかねてから常に把握されているとみるのが常識で、相当程度のことは、分わかっているはずです。彼らの「これから調査する」は、「すでに核心の部分は分っている」の意味でしょう。(つづく)
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