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2014-10-29 00:00
「ゴミスキャンダル解散」などあり得ない
杉浦 正章
政治評論家
民主党が「すわ解散!」と喜んでいるそうだが、支持率4%でろくろく候補も立てられない政党が大丈夫かと心配になる。こういう時には解散風が吹くとは思っていたが、案の定読売と毎日が早期解散説を書いた。読売が「自民に早期解散論」、毎日が「じわり解散ムード」だという。裏を見れば読売は野党に対する脅しのにおいがするし、毎日は「負けが少ないうちに」となにやら政局の本筋を逸脱している。両紙は立派だが、そもそも最近の俗悪メディアの風潮は週刊誌やスポーツ紙、タブロイド紙、民放テレビやラジオの浅薄極まりないゴミスキャンダルあさりが盛んだ。特に顔が見えないことをいいことに、ラジオ評論家の言いたい放題は聞いている方が恥ずかしくなるほどレベルが低い。これに野党が乗って、再びかつて十年間続いた盲目の政見揺さぶりの泥仕合に陥ろうとしている。揚げ句の果てが解散説となっているが、今解散総選挙で2か月の政治空白を作れるときだろうか。一体この国の低級マスコミは世界を見る目を持たないのか。自民党政権が1年おきに交代し、揚げ句の果ては鳩山、菅による亡国の民主党政権へと導いてしまった過去をもう忘れたのか。鳩山が世界の嘲笑を買い、菅の判断がこともあろうに原発事故を悪化させてしまったように、くだらぬスキャンダルにうつつを抜かして、エボラ・パンデミックへの対応を誤ってもいいのか。
民主党政権は周辺国からまで舐められて、竹島や北方領土には韓国、ロシアの大統領が上陸、尖閣は隙あらばと中国に狙われる事態を招いたのだ。悪夢の時代を再来させている暇が今の日本にあるのか。折から世界は、紛争が多発して激動期に突入、極東情勢もいつ変事が生じてもおかしくない状況だ。国民の期待はアベノミクスの成功にあることは論を待たない。国民の政治への期待は第一が経済、第二が安全保障だ。ゴミスキャンダルで政権が停滞することなど望んでいる国民は、よほどのノーテンキに限られている。その証拠に、小渕優子ら2閣僚が辞任した後の内閣支持率は、朝日は落ちると期待していたのだろうが、逆に上昇した。なんと3ポイント増の49%という結果が出た。読売も53%、日経48%、産経53%と50%前後の高支持率を維持しているのだ。これが物語るものは国民の政治判断の成熟度であろう。国民の期待はくだらないゴミ箱あさりのスキャンダルにはなく、安倍政権の安定した政治・外交運営にあるのだ。麻生を識字率で辞めさせ、結果は民主党政権をもたらした愚を繰り返してはならないと思っているのだ。
こうした中での解散風にはなにやらうさんくささが伴う。読売は「消費税先送りを争点に、野党の態勢が整う前にやる」という説だが、そもそも消費税先送りが争点になるだろうか。遅れても1年半後には実施するのであって、選挙戦になれば民主党の「アベノミクスが失敗して先送りした」という主張の方に説得力が出てしまう。親安倍派の読売のことだから、解散で脅して、ゴミスキャンダルムードに冷水をかけようとしているのかもしれない。毎日は自民党執行部に近い中堅議員が「再増税の判断を保留し、12月解散に踏み切ってはどうか」とつぶやいているそうだ。また増税慎重派議員が「当面消費税を上げない」または「消費増税の見送り」を旗印にすれば、衆院選で国民の支持を得やすいと主張しているという。中堅議員や陣笠に解散権があるわけでもないし、責任ある党首脳が主張しているわけでもない。ましてや安倍が漏らしているのでもない。そもそも「解散様」を陣笠代議士が弄んではいけない。
おりからアベノミクスは正念場にさしかかっている。ここで年末解散や正月解散に踏み切って、来年度予算編成やその成立に支障をもたらすようなことは、まず安倍の第1選択肢にはないだろう。さすがに新聞も社説で「解散して信を問え」等という論調はない。ゴミスキャンダル解散などいくら何でも主張できないのだろう。要するに、安倍の右寄りの政権運営を批判したくてしょうがない左傾マスコミが、スキャンダルを逆手に江戸の敵を長崎で討とうとしているのが本質だ。魔女狩りは閣僚2人の辞任で十分だ。3流メディアにそれを求めても、八百屋でたこをくれというようなものだろうが、せめて一流紙はゴミスキャンダルの追及をやっているときではない。安倍は衆院自民党294議席のパイをできる限り守らなければなるまい。
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