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2014-10-22 00:00
(連載1)試練に立つ「安倍1強」
尾形 宣夫
ジャーナリスト
宮沢洋一経産相と上川陽子法相が正式に就任、第2次安倍改造内閣は再出発した。小渕、松島両相の引責辞任の穴をすぐさま埋めた安倍政権の危機感が手に取るように分かるが、政局はこれで一件落着といくのだろうか。野党は安倍首相の任命責任をしつこく追及する構えだし、国会審議が与党の思うとおり進みそうにない。いずれ会期延長に追い込まれるかもしれない。
今回の辞任劇が生やさしいものでないことは、首相の表情にもろに表れた。小渕、松島両氏の辞表提出と、即日後任に内定した宮沢、上川両氏を首相自ら記者団に説明、政権の看板閣僚の辞任を「任命責任は私にある」「国民に深くおわびする」と陳謝したのだから。
個人にしろ、団体にしろ、何事も「勢い」を欠くと流れは変わるものだ。特に政治に欠かせないのはこの勢いである。状況を見定めた上で最良の選択をする。勢いのない決断は説得力を欠く。「ことば遊びの政治」で身を滅ぼした民主党政権に悪しき例を見る。一昨年暮れの政権発足以来、安倍首相は民意の不満をつかみ、デフレからの脱却を約束、アベノミクスの3本の矢を次々と繰り出した。説得力と決断で、政治に勢いを吹き込んだ。内政、外交を問わず、首相は脇目も振らず全力疾走した。第1次安倍政権の崩壊で「地獄を見た」(側近)首相の情念がそうさせたという。
外交・安保という型苦しい硬派の課題に一応のめどをつけた首相は、内閣改造と党役員人事で施政の軸を、国民により身近な「女性の活躍」と「地方創生」に置いた。とりわけ首相は「女性」にこだわった。内閣改造で5人の女性閣僚を任命した。当人の器量はともかく、「小渕経産相」は改造内閣の目玉だった。その小渕氏が政治資金問題で退場した。イタリアのASEM首脳会合で持論を披瀝して意気揚々と帰国するはずだった首相には想定外の出来事だったはずだ。(つづく)
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