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2014-10-15 00:00
(連載1)国内の議論に「ガイアツ」は要らない
緒方林太郎
前衆議院議員
ノーベル平和賞は御承知のような結果になりました。人権・教育に尽力するマララ・ユスフザイさん、カイラシュ・サティアルティさんの益々の活躍を祈念します。ところで、今年のノーベル平和賞には「憲法9条」を対象とする「日本国民」という推薦がありました。この思い自体は理解できるところです。「日本国民」というカテゴリーが、ノーベル平和賞のスタイルに合わないわけでもありません(かつて、EUがノーベル平和賞を取ったこともあるくらいですし。なお、ノーベル平和賞への推薦のハードルは低いです。今年は300弱の推薦があったはずです)。
ただ、気になったのが、このノーベル平和賞を通じて、国内の議論、特に「集団的自衛権」の議論に影響を与えようとする言論がかなり聞かれたことです。私は、憲法9条に関する考え方とは一旦切り離して、この手法には極めて批判的です。
簡単に言えば、「ガイアツ」に頼ろうということです。国内での議論が思うように運ばないから、外国の権威に頼ってそれを思うように誘導しようというのは「ガイアツ」そのものです。かつて、日米構造協議においても、国内の改革の議論が輻輳して決着がつかない時、それをアメリカ側から言わせて、国内の議論を誘導した勢力がいたことはよく知られています。
ただ、そうやって「ガイアツ」に頼ると、外国に付け入る隙を与えてしまうことになります。「ガイアツ」さえ掛ければ、日本国内は動くと思わせることのマイナスは看過しがたいものがあります。実際、当時のマイケル・アマコスト駐日大使は「ミスター・ガイアツ」と言われるまでに国内の制度に介入してきました。それがすべて「ガイアツ」を利用した日本人のせいだとは言いませんが、「ガイアツ」を掛ける隙を見せてしまったことは否めません。要するに「ガイアツはタダではない」ということです。(つづく)
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