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2006-12-18 00:00
連載投稿(2)ミャンマーを訪問して思う
田島 高志
東洋英和女学院大学大学院客員教授
先月久しぶりにミャンマーを訪ね、関係閣僚、経済人、知識人などと意見交換を行なって来た。当方より、国民会議が始まって既に十数年も過ぎており、民主化への道程が長過ぎると述べ、今後の見通しを尋ねたのに対し、ようやく少数民族との協議も整い、国民会議の審議は12月末に終了する、来年は、その審議結果に基づき憲法草案を作成し、国民投票にかける予定との説明であった。一部には、来年中にあらたな総選挙と新政権樹立まで一挙に進める考えであるとの説もあった。
国際的にも人望と気骨のある某知識人は、新しい憲法も選挙も真に民主的なものとは言えないであろうが、現状を変化させ、一歩でも先に動かすことが肝要であり、その後さらに民主化を深める改善を続けることが現実的な道であろう、と強調していた。
東南アジア諸国も韓国も、当初の軍事政権あるいは開発独裁政権から、経済発展の進行とともに中産階級も増え、民主政権への移行が実現した歴史を見るとき、ミャンマーでも類似の経過が期待できる筈だと思う。今回面談した有力な閣僚や経済人には、ミャンマー経済は欧米の制裁があり今は遅れているが、人材も自然資源も豊富な条件があり、将来は必ず大きな発展を実現できるとの自信を示す向きがあった。また、元閣僚の一人は、日本は欧米とちがいミャンマーを理解してくれると思ったが、そうではなかった。その真空を埋めに中国が大きく入って来ている、と述べていた。
日本の対ミャンマー政策については、民主化実現を支援することが目標だとすれば、アセアンの統一を支援する政策の一環としてアセアン諸国と協力のうえ、ミャンマーを友人として政治面、経済面で動かす方策はまだ残されていると思うのである。(おわり)
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