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2014-09-17 00:00
民主党が100億使って、他党議員を一本釣り?
杉浦 正章
政治評論家
「寝言は寝て言え」「民主が復活しそうなら他の野党に投票する」とネットでこてんぱんに叩かれている民主党議員がいる。英国労働党が、ブレアやブラウンという無名の新人で政権を取ったように、オリンピックまでに民主党も無名の新人が首相の座に就いているというのだ。何しろ100億円あるという選挙積立金で他の野党議員を「一本釣りする」というのだから気宇壮大だ。おりから民主党は左翼片肺飛行を是正して、右寄り6人衆の一部を取り込んだ新体制を作ったが、しょせんはパッチワーク。これといった政権獲得戦略など出てくる気配もない。支持率4%では政権戦略など出せば笑われると執行部は思っているのだろうが、政党だから少しは夢を語ってもおかしくはない。
「夢想議員」は財務省出身、当選2回の衆議院議員・岸本周平だ。民主党政権では内閣府政務官や経産省政務官をやっている。岸本は「冗談のように聞こえるかも知れないが」と前置きしてブログで語る。まず「現在、民主党の衆議院の議席は55。これでは、風が吹いても、次の総選挙で480議席の過半数240の議席獲得は無理。しかし2009年の総選挙で民主党は、2005年の113議席から308議席となり政権を取った。2012年の総選挙で自民党は、2009年の119議席から294議席となり政権を奪い返した」と指摘する。そしてこれが意味するところのものとして「三桁、100以上の議席数さえ有れば、小選挙区の戦いでは、過半数の議席を取る可能性がある。民主党にとって、次回の総選挙は100以上の議席を目指す選挙だ」と計算しているのだ。
岸本はそのために現在民主党は、現職55人、公認候補75人の計130人しか小選挙区の候補者を立てていないが、他の野党の政治家の一本釣りでこれを補うべきだというのだ。他の野党の中道保守の政治家を、政党間の選挙協力よりも、一本釣りで公認にすれば、150人から180人の候補者が立てられる」と計算する。その資金として「民主党には100億円の選挙積立金がある。逆に、他の野党はできたばかりで、資金面に不安がある。一本釣りが可能だ」というのだ。たしかに本当に100億円もの積立金があれば、かなりの議員を集められる。そして岸本は「民主党が100以上の議席を獲得できれば、その次の総選挙で過半数の議席獲得を目指すことが可能になる」と計算する。つまり、2020年の東京オリンピックまでに政権を取り戻すという長大な計画で臨むべきだというのだ。そしてそのときの首相候補は「名前も聞いたことのない若手が抜擢される」と予言する。その手本として「英国労働党が、ブレアやブラウンという若手政治家に党の未来を託し、『第3の道』を掲げ政権を奪回する過程は示唆に富んでいる」ことを挙げている。
岸本の主張はネットで叩かれるだけあってすきだらけだが、政界一寸先は闇だ。0.3%の可能性でも夢を説く議員は偉い。それにくらべると新執行部は、「民主党失政政権」が昔の名前で出ていますといった具合だ。6人衆の内、激しく海江田を批判しなかった順に取り込んでいる。幹事長の枝野幸男は海江田批判の声はゼロ。代表代行の岡田克也もちょっぴりしか批判していない。逆に公然と代表選挙繰り上げの「海江田降ろし」を主張した、前原誠司や玄葉光一郎は干された。枝野や岡田は人事が狙いで大人しかったことが分かる。いずれにしてもトップが代われば少しは目新しくなるが、トップが海江田のままでは、支持率4%の体たらくを脱するのは極めて難しい。枝野が「エダノミクス」など唱えても、空しいだけだ。ひたすらアベノミクスの失敗で首相・安倍晋三がずっこけるのを日夜祈るしかないのであろう。
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