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2014-09-13 00:00
(連載2)創刊以来の朝日新聞の危機
中村 仁
元全国紙記者
9月11日の木村社長、編集担当者の釈明、説明には、明らかにごまかしがあると思います。吉田氏(福島第一原発の所長)の調書では、「証言の評価を間違った」とか、「極秘資料だったので、担当記者を限定した結果、チェックが十分できなかった」とかいっています。「評価を間違った」のではなく反原発キャンペーンに沿うように都合のよい部分だけを取り出して記事を組み立てたのでしょう。誤報ではなく、明らかに「捏造」です。そのほうがニュース価値が上がりますからね。「チェック不足」も、うそでしょう。もともとスクープは少人数の記者がひそかに記事を書くものです。スクープと分れば、普通なら、デスクのチェックも厳しくなります。少人数で都合のよい記事を書こうと申し合わせたか、上司も加わった暗黙の了解のもとで書いたのでしょう。
他紙に「事実に反する」との指摘を受け、朝日は8月末「誤報ではない」とのコメントを発表しました。それが一転して9月11日には「取材班以外の調査で誤りが判明」としました。これは誤報とか、誤りではなく、捏造です。捏造は事実を知った上で、ねじまげて書くことであり、誤報よりたちが悪いのです。吉田調書の文言には、朝日のいう「命令違反、撤退」はありません。
慰安婦報道(強制連行の存在)では、担当記者が反戦争キャンペーンにうってつけだと、思い込み、これは検証が不十分のまま突っ走ってしまったのでしょう。後に「変だぞ」と気づいた時は、時すでに遅しで、朝日あげての大キャンペーンという性格上、引っ込みがつかなくなったのでしょう。
朝日新聞の編集幹部だったOBが月刊文芸春秋で告白しています。「97年ころ、吉田証言を訂正したほうがよいという意見があった。証言は怪しく、潔く正したほうがよいと、考えたのです。検証したグループが、そこまで踏み切るのは難しい、というのでそのままになっってしまった」、「歴代の幹部が社長を含め、頬かぶりを決め込んできたのではないか」、「各部の垣根が高く、セクショナリズムが強い」と。恐らくポイントを突いています。(つづく)
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