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2014-08-05 00:00
ロシアのウクライナへの軍事介入拡大の可能性
飯島 一孝
ジャーナリスト
ウクライナ紛争は停戦するどころか、戦線が拡大する可能性が出ている。ロシア国民を対象にした最新の世論調査では、約7割がウクライナ東部への軍事介入に反対しているが、東部への軍隊導入については約3割が賛成している。紛争が長引くにつれ、軍事衝突が起こる危険性も高まりつつあるといえよう。8月1日付けのロシア紙「コメルサント」(電子版)によると、全ロシア世論調査センターがこのほど行った世論調査では、ウクライナ東部へのロシア軍介入に反対の人が66%で、プーチン大統領がウクライナ東部の親ロシア系住民保護のため、出来る限りのことをしてくれると期待している人が70%にのぼっている。
その半面、東部への軍隊導入については27%が賛成しており、その中でも9%がロシアからの軍隊導入を断固支持している。注目されるのは、ロシア軍のウクライナへの導入を強く支持している人がモスクワとサンクトペテルブルクの住民に多いことで、これは大都市住民ほど状況をよく知っているからだと同センターでは見ている。
また、ロシアが軍事介入する条件について聞いたところ、3人に1人が「どんな状況でもウクライナに軍事介入すべきでない」と回答している。それに対し、18%は「一般住民の大量殺害」などを介入すべき理由と回答。さらに、13%はNATO軍が導入された場合をあげ、10%は東部の親ロシア系住民の介入要請で十分と答えている。つまり、4割以上の人は何らかの理由があれば軍事介入を妥当とみなしていることになる。
一方、ウクライナ軍と戦っている東部の親ロシア派勢力について「大半は一般の住民だが、ロシアから参加した義勇兵や、金で雇われている傭兵もいる」と見ている人が多い。このため、ロシアからの直接的な支援がなければウクライナ軍と戦えないと思っている人が少なくない。マレーシア航空機撃墜事件後、ロシアは欧米からの制裁が強化され、経済全体に深刻な影響が出るとみられている。このためロシア側が追い込まれ、ウクライナへの軍事介入に踏み切る可能性も指摘されている。折しもロシア国防省は8月1日に、軍人予備役を招集し、訓練を開始すると発表した。ウクライナ紛争は危険水域に入りつつあるといっても過言ではないだろう。
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