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2006-11-17 00:00
連載投稿(4):「日本などという国は、20年後には消えてなくなる」
宮脇 磊介
初代内閣広報官
河川、湖沼、地下水、農地等の汚染が進む中国では、安住の地を求めて離脱する傾向が富裕層から始まっているように思われる。中国の大金持ちは、世界の有名なリゾート地に別荘を持ち、米国にも中国人であることを示す標札を掛けない大邸宅のチャイニーズ・ビバリーヒルズが出来つつあることが報道されている。最近日本で売り出されている億ションにも中国人の買い手が多いといわれる。海外中国人留学生72万人中、かつては「海亀派」ともてはやされた帰国者は減少し、18万人にとどまっている。
米国が中国の人権軽視を非難するのに対して、1992年夏、とう小平氏は「中国にとって最重要なことは統一である。統一を欠くようなことがあれば、無数の人間が蝗(いなご)の大群のように近隣諸国に溢れ出るであろう」と北戴河で語ったことが報道された。そのことをある米国の学者に話したら「1970年代の終り頃、とう小平は同じことをすでにカーター大統領に言っている」とのことであった。中国指導部の頭の中には、常にそのことが存在しているのであろう。1995年、李鵬首相がオーストラリアの首相との会談で「日本などという国は、(中略)20年後には消えてなくなる」と発言した背景には、あるシナリオが念頭にあったのではなかろうか。
フランス、スペイン、イタリアに向かうアフリカからの流民は、欧州先進諸国の既存の国家社会システムを揺るがしつつあり、フランスはじめ各国で暴動やテロや犯罪への恐怖が増大している。メキシコから米国に向かう流民は、年間200万人を超え、累計1,200万人に達している。メキシコ政府の国家的抑制が効かない民族大移動である。こうした人類の本性的なダイナミズムに乗じて、国家の意識的・計画的・戦略的な暗黙の意図と実行が伴ったらどうなるであろうか。(つづく)
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