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2006-11-16 00:00
連載投稿(3):危機的な中国の河川、湖沼、地下水、農地等の汚染度
宮脇 磊介
初代内閣広報官
中国の為政者の悩みは深い。躍進する中国のイメージに逆行するネガティブな統計を発表せざるをえないのは、経済の高成長に伴って発生する諸矛盾を国民全体に訴えて、その進行に歯止めをかけるところにある。胡鋳涛政権になってからその動きが見えはじめ、随時に人民日報はじめ主要メディアを通じて問題の所在が示されるようになった。
2005年3月の全人代では温家宝首相が「これから人民は安心できる水と空気が必要だ」と演説し、その翌月に国家環境保護総局の解振華局長が「中国科学と人文フォーラム」において中国全土に広がっている環境汚染について、事態の重大性をひろく人民に認識させるべく具体的な統計を示して報告した。環境汚染の最大の原因は、地方政府の党幹部や役人が中央からの評価を高めるため、その地方のGDPアップを最優先にして、公害タレ流し企業に認可を与えてしまうところにある。認可に伴って得られる賄賂もインセンティブとなっている。
政府の懸命な努力によって汚染度の伸び率が30%台から10ポイント下がったとの報道があるが、なお可成りのスピードで汚染が広まっていることを示しており、また、この数字の信頼度も危うい。地方政府の行政姿勢の現状からみて、公害企業のさらなる増加をくい止めることは至難の業であろう。河川、湖沼、地下水、農地等の汚染は、すでにポイント・オブ・ノーリターンを超えているのではないか。(つづく)
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