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2014-02-17 00:00
プーチンとの緊密ぶりを演出するオバマの真意
川上 高司
拓殖大学教授
ロシアのソチではオリンピックが開会し、平和の祭典を世界が堪能している。オバマ大統領は開会式への出席をせず、かわりに代表団を送った。これは同性愛者を排除するロシアの政策に抗議の意味を込めたのである。このことがプーチン大統領とオバマ大統領の関係はかなり険悪なのではという憶測を呼んでいる。
オバマ大統領は2月7日のCBSのインタビューでそれをきっぱり否定、「氷河期なんてことはないよ。会談すれば冗談も飛び交うしもちつもたれつの関係だ」と外交関係の一端を垣間見せた。オバマ大統領によれば、プーチン大統領は最大限の敬意を払ってくれ、アメリカとの協調の重要性をよく認識しているという。特にソチの対テロ対策ではアメリカは強固な協力体制を敷いており、そのおかげで世界中のアスリートたちは安全に競技できているのだ、とアピールした。
そんな関係だがオバマ大統領と並んでいるときはプーチン大統領はいつも不機嫌そうである。この指摘に対してオバマ大統領はそれは彼の「スタイルなのだよ。タフな大統領だというイメージをアピールしたいのさ。アメリカ人はにこにこして印象を良くしようとするけど、要はスタイルの違い」と理解を示す。
なによりも米露の大統領の関係で一番重要なのは、「利害の一致」だとオバマ大統領は言う。プーチンもオバマも冷徹な現実主義者である。国益をかけてシビアな外交交渉がなされてきたことが「もちつもたれつ」に集約されている。
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