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2014-01-23 00:00
(連載2)即脱原発と実現可能性
緒方 林太郎
前衆議院議員
そして、太陽光。先日、九州電力新小倉発電所を見学に行きました。同発電所から、大牟田にあるメガソーラーを遠隔操作しているということで、色々聞いたのですが、一番印象的だったのは大牟田のメガソーラーは3000kwの出力で30000㎡の面積が必要になるということでした。「概ね10倍です」ということでした。「そうか、118万kwと同等の出力を出そうとすると1180万㎡必要なんだな。11.8平方キロということか。」と単純脳で思いました。
また、別の電力に詳しい方と話していたら、「緒方さん、電力の世界はですね、kwではなくてkwh(キロワット時)が重要なんですよ。」と言われたのを思い出します。正に24時間、118万kwを確保しようとすれば、電力を溜めることが出来る非常に有能な蓄電池があり、かつ昼間8時間がカンカン照りであることを仮定しても、11.8平方キロの3倍の面積、概ね35平方キロが必要になります。これですら、専門家に言わせると「あり得ないくらい超楽観的な想定」とお叱りを受けてしまいました。多分、山手線の内側が63平方キロでして、それくらいの場所にあまねくソーラーパネルを敷き詰めて、かつ有能な蓄電池があることを仮定して、それでも玄海3号機にまだまだ届かないと思っていていいのではないかと思います。新宿歌舞伎町、品川、皇居、渋谷、霞が関、駒込、広尾、六本木、有楽町、四谷、全部ソーラーパネルです。
しかも、現時点ではソーラーと火力でも1kwh当たり20円以上の発電コスト差があります。仮に20円の差と仮定すると、玄海3号機見合いで行くと1時間で2360万円、1日で5億6640万円、1年で2067億3600万円の追加コストが生じます。結構なコスト差だなと思いませんか。今後、ソーラーがコストダウンしたとしても、この年2000億円のコストがゼロになるということは想定されないでしょう。
ここまで、非常に断片的で、かつ大雑把なことを書きました。どれにも共通しているのは、「電線をどうするか」、「系統安定化をどうするか」ということがあります。電線がないところで発電しても何処にも運べません。それは間違いなくコストとして乗ってきますし、新規に電線を作るのは大変なのです。地権者との協議等の話を聞くと、それはそれは電力関係者は苦労しています。(つづく)
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