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2006-10-27 00:00
日本は対北朝鮮防衛力を「確証」せよ!
佐島 直子
専修大学経済学部助教授
10月9日、北朝鮮は核実験の成功を発表した。これを受けて、国連安全保障理事会は14日午後(日本時間15日未明)、制裁決議1718を全会一致で採択した。安保理による北朝鮮制裁決議の採択は初めてであり、強い拘束力を持つ国連憲章7章に基づいて、大量破壊兵器関連物資の移転阻止に向けた船舶などの貨物検査や金融制裁など幅広い制裁措置が盛り込まれている。国際社会は、北朝鮮に対して、核、ミサイルの放棄を迫る強い意思を明確に示したといえる。米国もライス国務長官による関連各国への訪問など、対北朝鮮政策での連携強化を主導している。しかし、それでもなお北朝鮮では2回目の核実験の兆候が見られるなど(10月26日現在)、予断を許さない状況にある。
日本は未曾有の「脅威」に直面していると言って良い。仮に北朝鮮が7月に発射実験を行った弾道ミサイルに核兵器を搭載して日本に向け、発射するようなことがあれば、現在の日本にはなすすべがない。そして、このような「眼前の危機」を回避するには、「外交努力」だけでは不十分である。
肝要なのは、北朝鮮の核攻撃に対して、日本の既存の「防衛力」、具体的には日米安保体制と自衛隊が迅速かつ適切に機能することを厳然たる事実として示すことである。そのためには、日本の防衛は米国による「核抑止力」と日米による「危機への対応力」によって確実に担保されており、北朝鮮による武力行使は、北朝鮮という国家の崩壊に繋がるということが、国内外から「確証」されなければならない。
この「確証」に有効な手法のひとつが、「防衛予算」の開示である。具体的には、『平成十九年度防衛予算』の重点施策中、「実効的対応力の強化(ミサイル防衛や対テロ組織の強化)」や「在日米軍再編のための取り組み」などが粛々と整備されていくことが、「誰の眼にも(日本国民にも北朝鮮当局にも)明らか」にならなければならない。幸い、民主主義国日本の国家予算は、国会の審議において詳らかになる。言うならば、予算審議の過程そのものが、「眼前の脅威」に対抗する役割を果たし得るのである。衆参議員諸氏にあられては、そこのところをくれぐれもご留意のうえ、強固な「日本の意思表示」にご参画いただきたい。
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