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2013-08-13 00:00
(連載)国際刑事裁判所について思う(1)
緒方 林太郎
前衆議院議員
国際刑事裁判所という組織があります。虐殺や戦争犯罪に関わった個人を裁く国際裁判所で、オランダのハーグにあります。日本は加入していますが、アラブ諸国の大半、中国、ロシア、アメリカは入っていません。アメリカは自国民が国際刑事裁判所に引き渡されないようにする二国間協定をかなり締結しています。ブッシュ政権時代は国際刑事裁判所を敵視していましたが、オバマ政権になってそれが実態的に大きく変わったとも思いません。
そして、私はこの国際刑事裁判所が昔からあまり好きではありません。アメリカのような理由ではありませんし、虐殺や戦争犯罪を見逃していいと思っているわけでもありません。国際刑事裁判所は恐らく、地球規模でのヒューマニズムを実現する場であろうと信じたいです。ただ、何となく私には「(文化が高いと自負している)欧州が(文化が低いと見下している)アフリカをぶっ叩くためのツール」に見えるのです。かつてアフリカに2年住んだ経験から、何となく私もそういう感覚を一定程度共有してしまうのです。
先日、この国際刑事裁判所で審理が始まっていたローラン・バグボ元コートジボワール大統領が調査の段階で証拠不十分と判断され、裁判所への付託を当面行わない旨の決定がなされました。経緯を説明すると、2010年の大統領選挙で負けたバグボは負けを認めず、結果としてウアタラ現大統領と内戦を繰り広げました。ちなみにその際、日本大使公邸も襲われました。バグボは戦闘に負け、拘束されましたが、騒乱の最中に人道に対する罪があったとしてこの国際刑事裁判所に送致されたわけです。
邪推かもしれませんが、バグボは欧米、特に旧宗主国フランスに嫌われており、そのあたりも送致の背景にあるのではないかとも感じます。なお、証拠不十分とされたのは、検事(ガンビア人)が集めた証拠が間接情報が多い等の理由でした。(つづく)
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